ベルリン旅最後のコーヒー


今回のベルリン旅最後のコーヒーはあるチョコレート専門店に併設されているカフェでいただくことにした。ドイツの飲み物といえばビール!と言いたいところだけど、ドイツ人はコーヒーも大好きでヨーロッパの中でもコーヒー消費量の多い国だと聞いたことがあった。ということは、カフェやコーヒーに合うスイーツも充実してるということだ。だから、今回私はビールやソーセージを食べるのと同じくらい、カフェに行くことを楽しみにしていた。

Rausch Schokoladen Haus Berlin

 

わくわくしながら、そのチョコレート専門店に入った。お店は心地よいチョコの香りで満ちていて、幸せな気持ちになった。店の奥に進むと、ピカピカに磨かれたショーケースがあり、その中に美しく上品なケーキたちが並んでいた。そして、そのショーケースの向こう側には、優しく微笑む店員さんが立っていた。お互い挨拶をした後、早速聞いてみた。

„Alle sind sehr schön!! Was empfehlen Sie (denn)?“
今回、私が出会った多くのベルリーナは、とても温かく接してくれたので、私は安心して“Was empfehlen Sie?“と聞くことができた。これは結果的に“Hallo „と“Danke schön „の次によく使ったフレーズだった。
その店員さんは、少し考えた後で、「あくまで個人的な意見だけど」と強調しながら(たぶんそう言ってたと思う…)、“Ich mag…“と、自分の好きなケーキを2つ教えてくれた。そこはチョコレート専門店であるにも関わらず、店員さんが教えてくれたのは、チョコレートをたっぷり使ったものではなかった。私はそのことが面白かったし、店員さんは社交辞令ではなく、本当に自分の好きなものを教えてくれたんだ、と彼女に対してますます好感を持った。日本の店員さんだったら「1番人気は……..です。」とよく売れているものを教えてくれることが多いけれど、ドイツでは「私が好きなのは…..」と教えてくれることが多かったと思う。
でも、私はせっかくチョコレート専門店に来たのだから、チョコレートをたっぷり使ったケーキを食べたいな、と思っていた。ショーケースの中にあったいくつかのチョコレートケーキを見比べていると、その感じのいい店員さんが、それらの説明を始めた。
その説明の中で、“Herren „という単語が聞き取れた。ショーケースの中をよく見ると、あるケーキには筆記体で大きく“H“と書かれていて、ケーキの前に置かれたプレートにも“Herren ….“と書かれていた。“Für Herren? Ist das bitter?“と聞くと、店員さんは“Ja, das ist bitter Schokolade .“と笑顔で答えた。 充分ケーキを観察した後、私たちは併設されているカフェへと向かった。

なんて居心地の良さそうなカフェ。シックな内装、大きな窓。私たちが座った窓側の席には“Reserviert ab 16:45″と書かれた小さなプレートが置いてあった。そこは確かに予約したくなるステキな席だった。窓の向こうには、フランスドームとドイツドームが見え、素晴らしい眺めだ。まずメニューを見て驚いた。
ケーキの写真の横に、その名前が書かれていた。
„Schokoladen-Törtchen“ , „Tiramisu-Törtchen “ usw .
どのケーキにも“Törtchen“と書かれている。さっき見てきたあのケーキのサイズは „chen“なの?? 小さいサイズだということなの⁇ 日本人の私たちにとっては普通サイズ(または少し大きいくらい)のケーキが、ここでは小さいサイズなんだ。そして小さいサイズだということをメニューにハッキリ書かれている。「初めに言っとくけど、小さいよ」と宣言しているようで面白かった。

私たちはチョコレートがふんだんに使われた3つのケーキを頼んで2人でシェアした。3つそれぞれ違った甘さで、どれもとても美味しい。
中でも“H“と書かれたケーキ“Herren-Törtchen „はひと際甘かった。 「あれ?ビターのはずでは? 男性向けなんだよね⁇」とメニューを見返すと、きちんとケーキの説明が書かれていた。確かにビターチョコレートでコーティングされているけれど、その中身は甘いKonfitüre や Ganache などだった。そして、ドイツ人男性が甘党ではないと聞いたことがあるわけでもない。などと考えながら、美味しいケーキをいただいていると、コーヒーもすすむ。もちろんコーヒーもとびきり美味しい。早々にコーヒーを飲み干し、カフェラテを頼んだ。私たちは時間を忘れてリラックスした時を過ごした。ベルリン旅行の最終日、まだまだ行きたいところもあったけれど、カフェがあまりに居心地がよくて、気づけば2時間以上も経っていた。

 

 

Gastautor: Okubo 著作家

Ein Kommentar

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Eine Antwort zu “ベルリン旅最後のコーヒー

  1. Tbu

    Leckere Törtchen, schönes altes Industriegebäude

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